不定詞の用法

 

不定詞(infinitive)は言い換えると「活用しない」という意味で
辞書をひいた時に載っている動詞の形です。

不定詞にはいくつかの用法があり、
ここではその代表的なものを紹介します。

不定詞の用法1 特定の動詞に続く

特定の動詞は直後に不定詞を従えることができます。

代表的なところでは

want, hope, like, seem,など

動詞によって不定詞を従える事ができるかどうか決まっているのですが、
そういった動詞を細かく暗記する必要は無いと思います。

この用法は非常に頻繁に使われるものなので、
英語に浸しんでいくうちに自然に身に付くものだからです。

I hope to see you next week.
来週あなたに会う事を望みます。

He appeared to be angry.
彼は怒っているように見えた。

We managed to reach the top of the hill.
私達はなんとか山頂に到達できた。

この用法では目的語を伴い、

S V O to V

という型も頻繁に出てきます。

You can’t force me to do something I don’t agree with.
あなたは私が同意しない事を私に強制する事はできない。

forceの意味は「強制する」という事。

実際に使われる際には

1 誰に
2 何を

強制するのかが問題になります。

「誰に」の部分がO,「何を」の部分がto Vに対応しています。

forceの面白い使い方をもう一つ。

She forced herself to lie absolutely still.
彼女は絶対安静にしていた。

上の文ではforceされる対象が「自分自身」となっています。

そして、強制される行動がl

lie absolutely still「絶対に静かに寝る」

ですから、自分自身にその状態を課した、
つまり「絶対安静にした」という意味になるのですね。

What inspired you to write this poem.
あなたにこの詩を書くインスピレーションを与えたのは何ですか?

inspireは人に、行動や作品をつくるきっかけとなる強い感情を引き起こす、
といった意味の動詞です。

上の文では「あなた」に「その詩書いた」きっかけとなったもの
(inspireしたもの)を尋ねる文になっています。

不定詞の用法2 動詞を名詞化する

To be or not tobe, that is the question.
生きるか死ぬか、それが問題だ。

シェイクスピアの「ハムレット」の有名な独白ですね。

ここでは不定詞によって動詞beから名詞が作られ、

To be or not to be 生きるか死ぬか

となっています。

beは「ある、存在する」という意味ですが「生きる」としてもいいでしょう。

「この世に存在すること」がすなわち「生きること」ですから。

この文の主語はthatと考える事もできますが、
thatはその前のto be or noto to beを受けたものですので、

実質主語になっているのが

to be or not to be

というところ。

すなわち「生きるか死ぬか」という部分です。

このように不定詞によって動詞を名詞化する事ができます。

不定詞の用法3 物の用途を示す

名詞の後に不定詞を置く事で、その物の目的や用途を示す用法です。

英語の教科書などでは「形容詞的用法」とされているのがこちらの用法です。

The children need a garden to play in.
その中で遊べるような庭がその子供たちには必要だ。

The children need a garden.
その子供たちには庭が必要だ。

これだけでも文として成立しますが、
「どのような目的を持った庭」なのかを不定詞で明示することができます。

ここでは

to play in その中で遊ぶ

事が「庭」の用途という事です。

I don’t have anything to wear.
私は着るものが何もない。

こちらも、不定詞によって名詞の「用途・目的」が
説明されている例になります。

ここではanythingが不定詞で説明をされている語となっていますが、
anythingとは「何でもいい」という意味。

従って、anything to wear で「着るものなら何でも」という意味になります。

それが否定される事で「着るものが全く無い」となっています。

不定詞の用法4 判断、意見を表す

物事や行動などに対する判断や意見を言う用法になります。

It was a stupid place to park.
あそこはに駐車なんてするんじゃなかった。

こちらの例文では、stupid「愚かな」という形容詞が、
話し手の「判断」を表しています。

stupid place「愚かな場所」のみでは意味が通りませんが、
後ろに不定詞to parkを伴う事によって「駐車する」事に関して
「愚かな場所であった」という意味になっています。

訳文は意訳となっていますが、その場著に駐車するのが
「愚か」だったわけですから、状況をイメージして上のような訳としました。

This is the right thing to do.
これがやるべき事である。

the right thing 正しいこと

ですが、後ろに来ている不定詞区ので
「何をするのが正しいのか」を明示している形になっています。

上の例では「行うこと」が正しいと言っているわけですが

the right thing to buy

とすれば「買うのが正しいもの」つまり「買うべきもの」という意味になります。

不定詞の用法5 「it is 形容詞 to 動詞」 型の表現

It is easy to play the piano, bu it is very difficult to play well.
ピアノをひくのは簡単だけど、うまくひくのはすごく難しい。

いわゆる「形式主語のit」と共に不定詞が使われる場合です。

不定詞によって動詞を名詞化し

To play the piano is easy.

と言う事もできますが、「頭でっかち」な主語を嫌うという英語の傾向から

it = to pay the piano

として、形式的に主語をitにしてスッキリとした形になっています。

上の文では「ピアノをひく事が難しい」という
一般論的な事実に言及した分になっていますが、
forを使う事で行為に関わる「人」を指定する事ができます。

It is easy for you to criticise other people.
あなたにとっては、他人を批判するのは簡単な事です。

英語では for 人 to 動詞

の形で「人がVする」という関係が成り立ちます。

これは重要ですので是非覚えておいて下さい。

不定詞の用法6 抽象名詞を修飾

ability、 desire、 need、

このような抽象的な意味をもつ名詞の後に不定詞をつけて
「それが何に関するものなのか」を規定します。

例えば、ability「能力」であれば

ability to persuage people
人を説得する能力

のように不定詞によって「何をする能力」なのかを述べる事ができます。

I have no desire to be rich,
金持ちになりたいというよくは微塵もない。

She was annoyed by her failure to anser the question corerctly .
彼女は質問に正しく答える事ができず、苛々した。

上記の例ではdesire「欲望」、failure「失敗」という名詞が
「どんな欲望なのか」、「どんな失敗」なのかを
後ろに続く不定詞が明らかにしています。

原型不定詞の用法

「原型不定詞」とはtoがつかない不定詞になります。

原型不定詞の用法1 知覚動詞と共に

「知覚動詞」とか「見る」「聞く」「感じる」などの
人間の五感で受けとる感覚を表した動詞です。

He saw her fall from the cliff.
彼は彼女が崖から落ちるを見た。

We heard them close the door.
私達は彼らが扉を閉めるおとを聞いた。

She felt the spider crawl up her leg.
彼女は蜘蛛が足を登ってくるのを感じた。

これらの文における動詞 see,hear,feel はいずれも
人の五感に関するもの、つまり「知覚動詞」となっています。

知覚動詞がその後に

O (目的語) + V(動詞の原型)

をとることで
O が V するのを (見た、聞いた、感じた, etc)

という意味になります。

原型不定詞の用法2 使役動詞と共に

makeには「作る」という基本的意味がありますがその他に
「誰かに何かをさせる」という「強制」の意味もあります。

letは「許可をする」という意味が基本的です。

これらの動詞を「使役動詞」といい、
日本語での「させる」という動詞に対応した英語となっています。

「使役動詞」の後は「知覚動詞」のと同じように

O V

という語順になり「OにVをさせる」という意味になります。

ただ、「させる」といってもその意味が
「強制」になるのか「許可」になるかの違いに注意してください。

Her parents let her stay out late.
彼女の親は彼女による遅くまで外出を許可した。(許可)

Don’t make me study that boring book.
僕にあの退屈な本を勉虚させないで。 (強制)

まとめ

不定詞は英文法の骨格を成す要素の一つです。

不定詞の知識無しに英文を正しく読む事はまず無理でしょう。

そして不定詞は大きく分けると

1 動詞の名詞化
2 名詞の修飾
3 It is 形容詞 to 動詞

という3つの用法があります。

どの文法事項にも言える事ですが、多くの英文に接するなかで
英文の意味を紐解いていく事が最上の勉強法です。

是非、多くの英文に接し、不定詞の知識を実用的なものにしていって下さい。